取材を進める中で、ワクチンの誤った情報が広まった背景に、ある問題があることが浮かび上がってきました。

ごく一部の医療関係者が科学的根拠のない情報をSNSやブログで発信していたのです。

主に、個人で医療機関を経営している医師などによるもので、「ワクチンが不妊や流産の原因になる」という国や多くの専門家が繰り返し否定している情報や、「ワクチンを打つと磁気を帯びて体に金属がくっつく」「接種すると全員2年以内に死ぬ」といった、明らかに根拠のない誤情報をたびたび投稿していたのです。

発信された誤情報は、「医師の○○先生が言ってた」という形で引用され、ネット上で拡散されていました。そうした記事や動画のいくつかは、すでに大手プラットフォームによって警告が表示されたり、削除されたりしています。