過失運転致傷事件の実況見分調書を偽造し、裁判でうその陳述をしたとして、千葉県警は、習志野署の男性巡査部長(30)を虚偽有印公文書作成・同行使容疑などで千葉地検に書類送検したと24日発表した。地検は同日、同罪などで起訴した。「事件を早く処理したかった」と容疑を認めているという。県警は24日、巡査部長を停職3カ月の懲戒処分とし、巡査部長は同日付で依願退職した。

 県警監察官室によると、巡査部長は松戸署に勤務していた2018年10月、松戸市の交差点で同年3月に発生した中型トラックと自転車の過失運転致傷事件=地裁松戸支部で公判中=を担当。事件の実況見分調書を偽造し、21年1月に裁判で「調書は真正に作成された」と虚偽の陳述をした疑いがある。

 別の警察官の補充捜査で発覚し、別の事故でも調書の偽造が8件あったという。川口光浩首席監察官は「警察の捜査に対する信頼を損ねる行為で、事件関係者や県民に深くおわびする」とコメントした。

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 川口光浩首席監察官との記者レクの主なやりとりは次の通り。

 ――男性巡査部長を逮捕しなかったのはなぜか。実名発表を避けるためでは。

 逃亡や証拠隠滅の恐れがなか…(以下有料版で,残り473文字)

朝日新聞 2023年2月25日 9時56分
https://www.asahi.com/articles/ASR2S7KG8R2SUDCB00K.html