宮城県は27日、JR東日本が公表した県内の赤字ローカル路線の活性化策を探る「県ローカル線活性化検討会議」を設置し、仙台市内で初会合を開いた。陸羽東、石巻、気仙沼の3路線のワーキングチーム(WT)をそれぞれ設け、夏にも検討結果を取りまとめる方針を確認した。


岩手県会議に参加の方向
 会合には県や沿線自治体、県内の商工・観光団体などからオンラインを含め34人が出席。会長に就いた千葉章企画部長は「非常に厳しい状況と認識する。沿線で必要になる取り組みを議論し、県全体の方向性をまとめたい」と語った。

 冒頭以外は非公開。県によると、3路線のWT設置を了承したほか、赤字の大船渡線に関しても岩手県が設ける会議に、宮城県と気仙沼市が参加する方向と説明があった。

 各路線の沿線で展開されている活性化策も共有。大崎市が陸羽東線の活性化を狙ってロゴマークを作成したことや、昨年開業110年を迎えた石巻駅であった記念イベントなどが報告された。

 終了後、県地域交通政策課の担当者は「WTごとに利用促進策を持ち寄り、2024年度以降、県全体で具体的に何ができるかを検討したい」と説明した。

 JR東は22年7月、県内では陸羽東、石巻、気仙沼、大船渡の4路線5区間が赤字路線に該当すると初めて公表した。

河北新報 2023年3月28日 6:00 | 2023年3月28日 13:52 更新
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