IR誘致、賛成が上回る 大阪ダブル選 本社電話世論調査

 大阪府知事・大阪市長のダブル選(4月9日投開票)について毎日新聞が実施した電話世論調査では、カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致について賛成が反対を上回った。ただし、女性や高齢者は反対が多くなる傾向も見られた。

 IRは大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)への誘致を府市が進めており、現在は国が認定審査中だ。一方、予定地では土壌汚染が判明したほか液状化の恐れがあり、市が対策費約790億円を支出する。ギャンブル依存症の問題も懸念されており、誘致の是非はダブル選の争点の一つになっている。

 世論調査でIR誘致への賛否を聞くと、賛成が45%、反対が38%だった。支持政党別にみると、地域政党・大阪維新の会では賛成が67%と突出して高く、反対は14%。自民党支持層でも賛成が46%で反対の37%を上回った。一方、無党派層では賛成が27%、反対が47%で賛否が逆転している。立憲民主党や公明党、共産党の支持層でも反対が上回った。

 性別や年代によっても賛否が分かれた。男性は53%が賛成で、反対は35%にとどまったのに対し、女性は賛成が34%、反対が41%と逆の結果になった。年代別では60代以上がいずれの年代でも反対が賛成を上回ったのに対し、50代以下では賛成の方が多かった。特に40代は賛成が59%に対して反対が25%、50代も賛成が50%に対して反対が28%と2倍程度の差があった。【近藤諭】

調査の方法
 大阪府、大阪市の有権者を対象に1、2日の2日間、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話するRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施。府知事選では1826人(固定電話1148人、携帯電話678人)、市長選では872人(固定517人、携帯355人)から回答を得た。調査は日経新聞、毎日放送、関西テレビ、共同通信と協力して実施した。

毎日新聞 2023/4/2 19:32(最終更新 4/2 20:58)
https://mainichi.jp/articles/20230402/k00/00m/010/133000c
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