https://www.asahi.com/articles/ASR4C73VVR4COIPE006.html

今回の愛知県議選では労働組合の組織内候補の落選が相次いだ。現職3人が議席を失い、後継の新顔1人も涙をのんだ。立憲民主党ベテランの後継新顔も落選するなど、かつて「民主王国」と呼ばれた愛知でも旧民主党系の退潮傾向が鮮明となった。内部からは、労組頼みの選挙戦のあり方を問う声も上がっている。(佐藤瑞季、柏樹利弘、小林圭)

 8人が立候補した県議選の豊橋市選挙区(定数5)では、労組の組織内候補で無所属現職の広田勉氏(53)が落選し、衝撃が広がっている。「まさか落選するとは誰も思っていなかった」。ある労組の組織内県議は驚きを隠さない。

 広田氏は豊橋鉄道労組出身で、市議4期目途中に立候補した昨年2月の補選で初当選した。当時は2万6963票を得たが、今回は1万1631票。半分以下と、伸び悩んだ。

「豊橋は完全にノーマーク」

 連合愛知幹部も県議選後に面会した労組関係者に「豊橋は完全にノーマーク。落とすとは夢にも思っていなかった」と漏らしたという。安城市選挙区(定数2)など、激戦が予想され、連合愛知が特に支援に力を入れた「重点選挙区」に豊橋は含まれていなかったからだ。この労組関係者は「連合がついていて、旧民主系が1人しか立っていない5人区で落選した。労組だけでは勝てない時代になったということだ」とため息をついた。

 政党関係者らは、労組票をう…

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