16日午前9時ごろ、堺市南城山台の美多彌(みたみ)神社付近の交差点で「だんじりが倒れた。けが人が出ている」と119番があった。大阪府警南堺署や堺市消防局によると、横倒しになっただんじりに巻き込まれ、乗っていた10~40代の男性11人が搬送された。いずれも命に別条はないが、だんじりの屋根や側面に乗っていた6人が足の骨を折るなどの重傷。見物客などにけが人はなかった。

同署などによると、だんじりに勢いをつけて交差点を回る「やりまわし」の際に事故が起きた。交差点を曲がった際に、バランスを崩してだんじりが左側に倒れそうになり、道路標識に衝突するなど傾いたまま走行。体勢を戻そうとしたところ、今度は右側に重心がかかり過ぎ、右側を下にする形で横倒しになった。

神社関係者らによると、この日は、改修した地区のだんじりをお披露目するため、まず神社で「入魂式」という神事が行われた。式典後、午後4時ごろまで地区を曳行する予定だったが、出発直後に事故が発生した。

地元自治会長で曳行責任者の久保崇さん(51)は「だんじりは通常、秋の祭りで曳行するので、この時期に引くのは珍しく、たくさん人が集まった。引き手の数も普段の倍以上の100人以上となり、だんじりにかなり勢いがついてしまった。けがをした人に申し訳ない」と話した。当時だんじりには40人くらいが乗り込み、右側にいた人が下敷きになった可能性があるという。

現場は泉北高速鉄道光明池駅の東約1キロの住宅街。

産経新聞

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