教諭に「死にたい」、救急搬送でも...いじめの「重大事態」認識せず 品川区の調査 2年遅れ
2023年5月19日 22時18分  東京新聞
https://www.tokyo-np.co.jp/article/251127


東京都品川区は19日、区立中学校の生徒が2020年にいじめによる不安から教室で意識を失うなどの被害に遭ったことを、区教育委員会が把握しながら約2年間、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と捉えず、適切な調査をしなかったと発表した。(井上靖史)

区によると、被害生徒は1年生だった20年2月ごろから、「しねよきもい」「今日中にころす」などと書かれた紙片を、机の中やげた箱の中に入れられた。「死にたい」と教諭に話すなど適応障害と診断され、同年秋に他区の学校へ転校した。学校側は同級生への聞き取りなどしたが加害者を特定できず、踏み込んだ対応をしなかった。

被害生徒側は昨年3月、いじめで心身などに重大な被害が生じた疑いがある「重大事態」の可能性を指摘し、区教委が昨年7月?今年3月、外部委員も交えて調査し、学校側の対応が不十分だったとする報告書をまとめた。現在も加害者は分かっていないという。


◆警察に相談はしたが

「いじめの重大事態に対する認識の甘さ、組織的対応の課題があった」。品川区の森沢恭子区長と伊崎みゆき教育長は19日、定例記者会見で、区立中におけるいじめ事案に対する教育委員会の対応が不適切だった問題について陳謝した。区は月内に外部委員による調査委員会を設けて経過を再検証するとした。


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