ロシアの国営メディアによると、隣国ベラルーシのルカシェンコ大統領は25日、ロシア軍がベラルーシ国内で戦術核の配備を開始したことを明かした。プーチン露大統領は今年3月、ベラルーシに7月までに戦術核を配備する意向を表明しており、予定よりも早く配備に関連する作業が進んでいる模様だ。

 ロシア国営テレビに出演したルカシェンコ氏は、プーチン氏から戦術核を配備する大統領令に署名したことを通知されたと発言した。

 この発言に先立ち、ショイグ露国防相は25日、ベラルーシの首都ミンスクを訪れ、フレニン国防相と会談。両氏はロシア軍の戦術核の弾頭をベラルーシの施設に保管することに関する文書に署名した。ショイグ氏は「西側は我々に宣戦なき戦争を続けている」と述べ、ウクライナへの軍事支援を続けている欧米諸国を批判した。

 プーチン氏は今年3月下旬、米国が欧州の北大西洋条約機構(NATO)の加盟国に戦術核を配備してきた点などを指摘。4月からベラルーシで戦術核の配備に関連する訓練を始めると共に、7月1日までに保管施設を完成させる方針を明かしていた。

毎日新聞
2023/5/26 02:13
https://mainichi.jp/articles/20230526/k00/00m/030/015000c