<ウクライナ軍は1週間で敵の攻撃ヘリ6機を破壊したが、それぐらいではロシアの航空戦力の脅威は変わらない>

この1週間、ウクライナ軍が破壊したロシア軍のヘリコプターの数が増加している。ウクライナ軍は今、約1300キロの前線に沿った複数の地点において、長く続いた防御から攻撃に移る困難でコストのかさむ転換を進めている。

<動画>ロシアの前線すべてで立ちはだかるKa-52アリゲーターの実力

ウクライナ軍は、ロシア軍に与えた人員と装備の損失を毎日集計しており、この1週間でロシア軍のヘリコプター6機を破壊したと報告している。

ウクライナ軍が破壊したヘリコプターの数の増加は、ウクライナ軍の反転攻勢でロシア軍の装備と人員の損失が急増したのと軌を一にしている。ウクライナ軍は6月に入り、要衝バフムトを中心とするドネツク州南東部とザポリージャ州南東部への大規模な攻撃を始めたのだ。

落としたヘリコプターの一部は、戦場上空にいたロシアの攻撃ヘリコプター、なかでもKa-52「アリゲーター」だと考えられている。西側にとっては歓迎すべきことだ。反攻の初期には、西側がウクライナに供与されたドイツの主力戦車レオパルト2やアメリカの歩兵戦闘車ブラッドレーを失った。こうした損失の少なくとも一部は、ロシアの攻撃ヘリコプター、特にKa-52によるものと考えられるからだ。

■基地にはさらに20機のヘリが

ロシア軍は侵攻開始後、多くのKa-52を失っている。オランダに拠点を置くオープンソース情報防衛分析サイトのオリックスによれば、2022年2月以降、35機が破壊、放棄、鹵獲されたと報告している。ロシアが開戦前に用意していたKa-52は約100機とされるので大きな損失だ。

だが、戦いを生き延びたKa-52は、ウクライナの反攻を食い止めるうえで重要な役割を果たしている。ロシア占領下にあるウクライナ南東部のベルジャーンシク空港を撮影した衛星画像を見ると、ここ数週間でさらに20機の新しいヘリコプターが到着した。その中には、5機のKa-52、攻撃ヘリコプターMi-24「ハインド」、海軍のヘリコプターが含まれている。

これらロシアの航空戦力は、ウクライナ侵攻後も全体として比較的ダメージが少なくて済んでおり、ウクライナ軍がロシアの3重の防衛線の深くに進むにつれて、大きな脅威になるだろう。(以下ソース)

6/21(水) 18:00配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/9e8e00483bf555a05ebb69e736268d61cf42ddce