7/24(月) 20:06配信
東洋経済オンライン

 損害保険ジャパンに自浄作用はあるか。

 中古車販売大手・ビッグモーター(東京都港区、兼重宏行社長)が事故車修理における保険金を不正に水増し請求していた問題で、幹事会社である損保ジャパンは、損害査定や保険金支払い態勢などに問題がなかったか、弁護士など第三者による調査チームを立ち上げる方向で検討に入った。

【写真】かつてビッグモーターの大株主一覧に損保ジャパンの名前が!

 損保ジャパンは、ビッグモーターの修理を担う板金部門や自動車保険の販売を担う保険部門などに、これまで延べ37人の出向者を送り込んでいる。
 にもかかわらず、「不正請求を認識していなかった」との弁明を繰り返していたことで、癒着疑惑が一向に晴れず、批判の声が高まっていた。

 監督する金融庁の視線も日増しに厳しくなってくる中で、第三者調査に踏み切ることで自浄作用があることをアピールする狙いがあるとみられる。

 ただ、その調査によって損保ジャパンは「パンドラの箱」を開けることになるかもしれない。

 疑惑の色を一層濃くしているのが、2019年4月にビッグモーターへ導入した事故車修理における「完全査定レス」の仕組みだ。
 それまでは、ビッグモーターが修理作業の見積もりを作成し、損保ジャパンの損害査定人(アジャスター)が見積もりをチェックし、問題がなければ修理に着手するという流れだった。

 そのチェック工程を完全に省略し、ビッグモーターの見積もりをほぼノーチェックで通して保険金を支払う形に変えたのだ。

 当時の板金部門の部長は社内向けのLINEで、「全29工場が完全査定レスとなり大幅に業務効率が上がります」と高らかに宣言していた。
 しかし、この時点ですでに実態のない修理作業による保険金の水増し請求は横行していたわけだ。

 「見積もりの出来が悪い」「作業と関係ない部品が請求に含まれている」といったクレームが、三井住友海上火災保険や東京海上日動火災保険からビッグモーターへ頻繁に寄せられていた時期でもある。

 そのような状況で、損保ジャパンのみが完全査定レスの保険金支払い態勢を敷くことは、「通常ならあり得ない」と大手損保の幹部は話す。

長文につき後はソースで

https://news.yahoo.co.jp/articles/7cf866df35c0b286a270d5448a46dcddf151890b