健康保険証とマイナンバーカードを一体化したマイナ保険証を巡り、窓口負担割合が健康保険証と食い違うケースが千葉県内で確認された問題で、全国保険医団体連合会(保団連)は同種のトラブルが全国で発生している可能性が高いとして、26日、厚生労働省に全容把握と再発防止を求める要望書を提出した。
◆少なくとも57件のトラブル 根本原因は?
 
窓口負担割合は、年齢や所得に応じて1〜3割となる。千葉県の場合、実際には3割負担の患者が、マイナ保険証では2割と表示された。
 
保団連の調査では、少なくとも東京都や岐阜県など全国17都府県で57件の同種のトラブルが確認されている。

⇒「年齢からありえない…」「3割負担の患者が1割と…」【主なトラブル報告一覧】

◆マイナ保険証で窓口負担割合の表示違いが生じた主な医療機関所在地と報告内容(保団連まとめ)
*茨城県 2割の人なのに3割負担になっている。
*茨城県 後期高齢者の方の負担割合が間違っている。保険証を出され判明。   
*埼玉県 後期高齢者の方の負担割合がレセプト(診療報酬明細書)コンピューターに反映されない。国民健康保険(国保)の有効期限が入力されていなかった。
*千葉県 負担割合が表示されず本人も該当資格なしと表示された。
*千葉県 後期高齢者で2022年10月1日に2割になった方のほとんどがマイナ保険証だと1割と表示される。
*東京都 オンライン資格確認のみで保険証を確認せずにレセプト請求したことろ、負担割合の相違で返戻へんれいされ、患者に不足分を後日、支払いに来てもらった。
*東京都 年齢からありえない負担割合(20歳で3割なのに2割)になっていた。
*神奈川県 3割負担で通院していた患者が、顔認証付きカードリーダーで資格確認したところ、受付パソコンで1割負担と表示。県後期高齢者広域連合に問い合わせたところ3割負担であることを確認した。システムに問題があり70歳以上の高齢者の場合、顔認証の際の質問に対しすべて「同意」としないと誤った負担割合が表示される可能性があると考えている。

全文はソース先で

東京新聞 2023年7月26日 19時10分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/265621