■県議選ポスター1枚単価 最高5060円、最低177円の28倍 19人が公費負担分を満額請求 相場とかけ離れた実態まん延

 4月の鹿児島県議選で、当選者51人の37%に当たる19人が公費で負担される選挙ポスター代を規定の限度額で請求していたことが20日、分かった。上限の10%台で作製した県議もおり、1枚当たりの単価は、最も高い元山寿哉議員(日置市区、自民)5060円、最も安い上山貞茂議員(鹿児島市・鹿児島郡区、県民連合)177円と28倍の開きがあった。相場とかけ離れた請求がまん延している実態が鮮明になり、県財政をチェックする県議会の公金意識が問われそうだ。

 県議選のポスター代は公選法と県条例で規定され、資金のない人も立候補できるよう県費で賄われる。

 1枚当たりの上限単価は選挙区ごとに異なり、掲示場数が最多の鹿児島市・鹿児島郡区が750円と最も安く、最少の日置市区が5060円と最も高い。立候補者は破損や紛失を想定して掲示場数の2倍の枚数を限度に作製でき、南日本新聞が情報開示請求した選挙運動費用収支報告書によると、公費負担の限度額である、上限単価に限度枚数を掛けた「満額請求」が19人に上った。

 会派別は自民14人、県民連合3人、無所属2人。うち自民の4人は無投票で当選した。公費負担の限度額に対する請求額の割合が97〜99%も7人おり、全体の半数を超える議員が満額か、ほぼ満額で請求した。

以下全文はソース先で

南日本新聞 2023/08/21 07:25
https://373news.com/_news/storyid/180495/
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■選挙ポスター1枚5000円…「税金だから取れるだけ取ればいい」 印刷業者が明かす選挙特需の暗黙の了解

 4月の鹿児島県議選で、当選議員の約4割に当たる19人が公費で賄われるポスター代を「満額請求」していた。印刷業界にとって受注が舞い込む選挙は特需期。県条例が定めた単価の上限は相場価格を反映しておらず、高額受発注の常態化を招いている。

 「税金だから取りはぐれる心配はない。取れるだけ取ればいい。それが、業界の暗黙の了解になっている」。約20年間、候補者から請け負っている鹿児島市の印刷業者は明かした。

 選挙前、候補者は選挙準備で忙しく、複数の見積もりを出す余裕はない。費用は税金で賄われるため、価格交渉もないという。印刷業者は「多くの業者が満額で請け負わない方がむしろ損という認識を持っていると思う。かなり言い値が通りやすい状況だ」と話す。

 刷る枚数や用紙の材質などによって価格は変動する。それでも相場は「1枚200〜1000円程度が妥当」。紙価格が高騰しているとはいえ、印刷技術は上がり、以前と比べコストは低く抑えられる。「超一流のカメラマンやデザイナーなどを雇わない限り、1枚5000円のポスターはあり得ない」と語気を強めた。

以下全文はソース先で

南日本新聞 2023/08/21 11:11
https://373news.com/_news/storyid/180513/