※9/11(月) 12:00配信
ITmedia ビジネスオンライン

 働き方改革や若手人材の不足を背景に、働きやすく、上司も優しい「ホワイト企業」が増えている。その一方で、職場や仕事が「ゆるすぎる」「ここにいたら成長できない」と危機感を感じて辞めていく若者が増えている――。こんな「ホワイト離職」現象が、メディアで取り沙汰されている。

 「ほらみろ。周りが残業してても帰らせて、ミスしても『パワハラだ』って言われるのを恐れて怒らないなんて、甘やかし過ぎなんだよ。やっぱり若いうちはキツイ仕事を与えて、修羅場を経験させなきゃね」なんて言い合う上司たちの声が聞こえてきそうだ。

 でも、「ホワイト離職急増」のニュースを真に受けて、急に若手に対する態度や与える仕事を変えるのは待ってほしい。

せっかく「ホワイト化」したのに、どうして辞めちゃうの?
 まず「ホワイト離職」は問題になるほど増えているのだろうか?

 少し古いが、2018年に行われた調査で、正社員として勤務した経験がある20~33歳の人に対し、最初の会社の離職理由を聞いたものがある。

 これによると、男性が1年以内に辞めた理由の1位と2位は「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかったため」(31.2%)、「肉体的・精神的に健康を損ねたため」(29.7%)。1年超3年以内の場合は「賃金の条件がよくなかったため」(28.5%)、「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかったため」(28.0%)だ。

 女性の場合は、1年以内に辞めた理由の2トップは「人間関係がよくなかったため」(39.4%)、「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかったため」(38.1%)。1年超3年以内の場合は「肉体的・精神的に健康を損ねたため」(28.6%)、「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかったため」(27.4%)となっている。

 入社1~3年目に辞める理由はどちらかというとブラックな状況を想像させるもので、「ホワイトすぎるから」は多数派ではない。

 しかし問題は、ここで上位に挙がっているような問題にきちんと対処し、働きやすい環境を整備している企業でも、若手が辞めていくケースがあるということだろう。「せっかく努力してホワイト化したのに、どうして辞めちゃうの?」というわけだ。

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