6月に開かれた2024年春夏パリ・メンズコレクションでは、公式日程に参加したおよそ80ブランドのうち日本勢が15を占めた。新進気鋭からベテランまで、独自の個性を発揮して存在感をみせている。

 山岸慎平が手がけるベッドフォードは初の公式参加となった。10年設立で、これまでにイタリアの紳士服展示会ピッティ・ウオモや、公式ではないもののパリでショーを開くなどし、コロナ禍を経てようやく実現した念願の舞台だった。

 朝の明るい光の中で、足首ほどの着丈のロングコート、クリーンな白でまとめたスタイルなどを見せた。チェーンで縁取ったシャネル風のノーカラージャケットには、迷彩柄のショートパンツを合わせた。ベルベット生地で、部分的に肌が透けている。どの服にも清潔な色気があった。山岸は「(パリに)受け入れてはもらえたと思う」と話しつつも悔しさも口にする。「何が足りないのか、あと何をしなければいけないのか。(24年秋冬のメンズコレクションが始まる)1月までによりよくなるようにしたい」と次のシーズンを見据えた。

 井野将之が手がけるダブレッ…(以下有料版で,残り766文字)

朝日新聞 2023年9月17日 5時00分
https://www.asahi.com/articles/ASR9H6475R8WUCVL009.html