https://news.yahoo.co.jp/articles/af0caa6306cd73544f4efcce5e9f6c72a10310ca
 南カフカス地方の旧ソ連構成国、アゼルバイジャンとアルメニアの係争地「ナゴルノカラバフ自治州」を巡る紛争で、
アゼルバイジャン国境警備当局は27日、自治州内のアルメニア人系勢力の実効支配地域で元「首相」を務めたバルダニャン氏を拘束し、
首都バクーに連行したと発表した。タス通信が伝えた。
バルダニャン氏は今後、自治州の実効支配や紛争を主導した罪などで刑事訴追される可能性がある。

アゼルバイジャンは19日、国際法上は自国領である自治州に駐留するアルメニア軍を排除するためとして「局所的な対テロ措置」と称した軍事行動を開始。
アルメニアを後ろ盾としてきた自治州内のアルメニア人系勢力は20日、事実上の降伏を表明した。
アゼルバイジャンは今後、自治州での施政権を回復する方針。アゼルバイジャンは27日、軍事行動で自国軍人192人が死亡したと発表した。

自治州内のアルメニア人系勢力の実効支配地域では、弾圧を恐れてアルメニアへの避難を図る住民が増加している。
インタファクス通信によると、アルメニア政府は27日、自治州からの避難民が4万2千人に達したと発表した。

自治州を巡るアゼルバイジャンとアルメニアの対立は30年以上、続いてきた。
2020年秋に双方で計5千人が死亡する大規模戦闘に発展。
アルメニアと同盟関係にあるロシアの仲介で停戦が成立したが、その後も武力衝突が散発的に起きてきた。