https://news.yahoo.co.jp/articles/23aa94b63268a329ca928cb948d33487f086fe17
※ソースに動画あり

 近年、岩手県内でも深刻な問題となっているシカの「食害」。
岩手県立博物館では、生態系に影響が出ている早池峰山の現状が展示を通して報告されています。

開催中のテーマ展「早池峰山の花と森」。
担当する植物分野の学芸員、鈴木まほろさんは、貴重な高山植物がある早池峰山の魅力と合わせて
「生態系の危機」のコーナーでシカによる食害の現状も報告しています。

展示では、早池峰山の山頂や稜線付近に博物館と県が合同で設置しているカメラがとらえた写真から、
麓だけではなく標高の高いところまでシカが登ってきていることが分かります。

増加したシカの食害で山麓では、植物が生長が抑えられ小さくなったり、種類が減ったりしているほか、
標高が高いところでも植生が変化し土の部分が目立つようになっていることなどを伝えています。

鈴木まほろ学芸員
「シカが増えすぎると山菜も食べられてしまって採れなくなってくるし、(植生の変化で)土砂災害が頻発すると川の魚にも影響が出る。
自然から恵みを受けてそれを楽しむことにも影響が出る」

展示は12月3日までで、11月26日には鈴木さんによるシカの食害をテーマにした講座も行われる予定です。