【ワシントン時事】ウクライナのゼレンスキー大統領は17日の国民向け演説で、米政府がロシアの侵攻を受けるウクライナに対し、米国製長距離地対地ミサイル「ATACMS」を供与したと明らかにした。ウクライナ軍はロシア軍の拠点に対する攻撃で、初めて使用した。

 ゼレンスキー氏は「米国に感謝する。ATACMSはその実力を証明した」と述べた。米政府は供与を事前に公表しておらず、秘密裏に引き渡されていた。
 ウクライナはATACMS供与を強く要望してきたが、米国はロシアを過度に刺激するとして、慎重姿勢を示してきた。9月のゼレンスキー氏の訪米でも米国の追加軍事支援に盛り込まれなかった。ただ、バイデン米大統領が首脳会談で提供を約束したと伝えられていた。
 ウクライナ軍当局は17日、ロシアの占領下にある東部ルガンスク州ルガンスクと南部ザポロジエ州ベルジャンシクの近郊で、それぞれロシア軍の飛行場を攻撃し成功させたと発表した。ヘリコプター9機や弾薬庫などを破壊し、飛行場にも大きな損害を与えたとしている。

時事通信 2023年10月18日08時15分
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