【エルサレム時事】イスラエル軍は23日、過去24時間で、パレスチナ自治区ガザの目標320カ所以上に空爆を加えたと発表した。ガザを実効支配するイスラム組織ハマスの軍事施設や地下トンネルを狙ったという。地上戦に先立ちハマスの戦闘力をそぐ狙いとみられ、空爆は一段と激しさを増しているもようだ。また、ロイター通信によると、ガザへの支援物資を積んだトラックの車列が、3日連続でエジプト側からラファ検問所に入った。

 米国は、ハマスに拘束されている人質の安否とガザの人道状況への懸念を深めている。CNNは関係筋の話として、米政府がイスラエルに対し、人質の解放やガザへの支援物資搬入のため、地上戦開始を遅らせるよう働き掛けていると報じた。バイデン米大統領とイスラエルのネタニヤフ首相は22日、電話会談し、ガザ南部のラファ検問所を通じた支援物資搬入を続ける方針を確認した。
 イスラエルのガラント国防相は22日、ハマス壊滅作戦には「1〜3カ月」を要するとの見通しを表明。「ハマスはわれわれの戦車や歩兵部隊に接触する前に、爆撃に直面することになる」と語った。ガザの保健省は23日、空爆で5000人超が死亡したと発表。イスラエル、パレスチナ双方の死者は6400人を超えた。イスラエル軍によると、ハマスに拉致された人質は約220人に上る。

時事通信 2023年10月23日20時56分
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