実は事故以来、飯塚氏からは何度も謝罪依頼が来ていたのですが、断り続けていました。だって、彼は「事故が起きたのは車のせい」と主張しているのに、謝る意味がわからないから。

 でも、刑事裁判が終わってもなお謝罪をしたいというなら、きっと本心なんだろうと信じたんです。民事裁判はまだ続いているけど、賠償金を払うのはあくまで保険会社で、裁判の結果は彼自身の利害に結びつかない。ご高齢の彼が収監される前に謝罪できたら、彼にとっては何か救いになるのかなと思って。

 それで、覚悟をきめて、受けることにしました。ただ、本心から謝罪をしたいなら民事裁判の中でする必要はないので、「裁判の場でなければ謝罪を受けます」と伝えたら、「それなら謝罪はしない」と言われました。