※10/29(日) 7:03配信
現代ビジネス

 10月23日、臨時国会で所信表明を読み上げる岸田文雄総理は時折、口角をつり上げ、笑みを浮かべていた。ユーザーが画面上にコメントを投稿できる動画配信サービス「ニコニコ動画」でも演説の様子が配信され、「楽しそう」「真面目にやれ」などのコメントがついた。

 本来なら笑っている場合ではないはずだ。なぜなら前日に投開票が行われた衆参ダブル補選は、1勝(衆議院長崎4区)1敗(参議院徳島・高知選挙区)で、「もともと自民党が2議席持っていたから完全な敗北」(自民党閣僚経験者)という手痛い結果となったからだ。

 しかも報道各社が行った「10月世論調査」で岸田内閣の支持率は、時事通信26・3%、読売新聞34%など軒並み「内閣発足以来最低」を記録した。

 にもかかわらず、同じ日に国会で岸田とすれ違った議員も「やけに明るかった」と言う。危機感を抱いている様子がどうも見えない。

 なぜなのか? 
 岸田に近い議員はこう見る。

 「補選の結果にホッとしているんです。もちろん本来なら危機感を持つべきタイミングですよ。2敗を免れ、首の皮がつながったからまあ元気にやろうという雰囲気です。『増税メガネ』を気にしての暗さがかなり晴れた」

 本人はひと安心かもしれないが、東京都議会議員の補選や宮城の県議選では、自民党が議席を落としている。党内の議員の気持ちを考えれば、もう少し殊勝にしてもよさそうなものだ。実際こうした岸田の姿に不満を述べる議員も少なくない。

 しかし、岸田とつき合いの長い議員にとっては、これが岸田の「通常運転」である。

 「宏池会では総理になるまえから、『鈍感力』がスゴいと言われてきた。人の気持ちや世間の動向がいまいちわからない『ズレた』ところがあるんです」(全国紙総理番記者)

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