2日の日本列島は高気圧に覆われ、各地で最高気温が25度以上の「夏日」を観測した。高知県四万十市では29.7度を記録した。3日以降も東京都心など広い範囲で夏日となる予想で、3連休は11月としては記録的な暖かさとなる見込みだ。

南米ペルー沖の海水温が上がる「エルニーニョ現象」やインド洋の海面水温分布の影響で偏西風が蛇行し、日本付近で例年より北寄りを流れる。このため北からの寒気が本州付近に流れ込みにくくなり、冬にかけても高温傾向が続くとみられる。

前橋市では2日午後1時50分ごろに27.3度を観測した。平年の最高気温よりも約8度高く、9月中旬並みの暖かさとなった。四万十市で29.7度、山口市で28.1度など西日本を中心に122地点(午後5時現在)で11月の観測史上最高気温を更新した。

3日以降も日本の上空に暖かい空気が流れ込み、季節外れの高温となる。2日夕時点の気象庁の予報によると、3日の最高気温は富山市で29度、熊本市で27度。東京都心や大阪市も25度で、北海道などを除く各地で夏日が予想される。

4日も東京都心で26度、大阪市で25度と暖かさが続く。東京都心で11月に夏日を観測すれば2009年以来14年ぶり。2日連続であれば観測史上初めてとなる。

今夏は記録的猛暑で、全国の平均気温は7〜9月の3カ月連続で過去最高を更新。10月も1898年の統計開始以降で9番目に高かった。気象庁がまとめた11月から2024年1月の天候の見通しによると、この冬は東日本から沖縄にかけて平均気温が平年より高い。

日経新聞 2023年11月2日 18:36
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