東京都立川市で2019年、ビル1階のラーメン店にダンプカーで突っ込んだとして、警視庁は7日、住所不詳の山口組系暴力団組員の男(43)ら男6人を建造物損壊容疑などで逮捕した。

 警視庁は、ビルを所有していた同市の医療法人「颯心(そうしん)会」関係者の50歳代の男が店の立ち退きを巡って事件を指示したとみて、同容疑で逮捕状を取って行方を追っている。男は事件後に出国し、海外にいるとみられる。

 ほかに逮捕されたのは、颯心会職員の男(43)(東京都港区)ら。

 捜査関係者によると、6人は19年12月3日未明、立川市曙町の4階建てビル1階に入居していたラーメン店にダンプカーで突っ込み、店のカウンターなどを壊した疑い。店は営業時間外で、けが人はなかった。

 警視庁は、周辺の防犯カメラ映像などから組員の男ら実行役2人と見張り役2人の計4人を特定。その後の捜査で、颯心会関係者の男と職員の男が報酬を約束し、組員らに店への嫌がらせを依頼していた疑いが浮上した。

 ビルは当時建て替えの計画があり、店側が立ち退きに応じていなかったという。事件後、店は移転を余儀なくされていた。

 法人登記簿によると、颯心会は1996年設立で、立川市内でクリニックを運営。取材に「事件とは関係ない」としている。

11/8(水) 6:53 読売新聞オンライン
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