日本銀行の中村豊明審議委員が30日、神戸市内で記者会見し、金融政策を転換するタイミングについて「慎重にみていかないと、取り返しのつかないことになる可能性もある」と述べた。市場の一部で強まっている、早期の転換論にクギを刺した。

 中村氏は会見に先立つ地元経済界などとの懇談会で、長引く物価高の主因は輸入コストの上昇だと説明。日銀が目指す、賃上げを伴う「好循環」の物価上昇には至っていないとした。

 このため、「金融緩和の政策修正にはもう少し時間がかかる」とし、景気を下支えするために金融緩和を続けるべきだとした。

 市場には、日銀が来年春ごろ…(以下有料版で、残り660文字)

朝日新聞 2023/11/30 22:00
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