前兵庫県明石市長で、退任後も積極的な発信を続ける泉房穂氏(60)は時事通信のインタビューに応じた。自民党派閥の政治資金規正法違反事件などで混乱する国政の現状について「転換が必要だ」と強調。国民の負担軽減を旗印とする「救民内閣」構想の下、新たな政治勢力を結集し、次期衆院選で政権交代を目指す考えを示した。

 岸田文雄首相の政権運営について、泉氏は「政治が機能していない。官僚政治だ」と批判。「税金も社会保険料も上がり、国民がより苦しくなった結果、経済が回らなくなる悪循環が起きている」と指摘した。
 所得に占める税金と社会保険料の割合を示す「国民負担率」にも触れ、「5割なのに生活が苦しいなんて、政治が間違っている以外に理由はない」と断じた。
 その上で、次期衆院選について(1)消費税の軽減税率を5年間の期間限定で0%に引き下げる(2)医療、教育費を無償にする―ことを柱とする「救民内閣」構想を掲げ、与野党双方から賛同者を募る方針を表明。泉氏ら「国民の味方」と、自民党など「国民負担増を続ける古い方々」の一騎打ちの構図を作り出すと主張した。
 ただ、自身が出馬する可能性に関しては「私は役者ではなくシナリオライターだ。脚本を書き、キャスティングをしたい」と否定した。

時事通信 2024年01月05日07時06分
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