青森県弘前市で2022年8月、ドラム缶の中からコンクリート詰めにされた男性の遺体が見つかった事件で、傷害致死罪に問われた小枝浩志被告(63)ら3人の裁判員裁判初公判が22日、名古屋地裁(平城文啓裁判長)であった。3人はいずれも同罪の成立を争う姿勢を示した。

 小枝被告は暴行行為を認める一方、弁護人は死亡との因果関係を否定。横井秀哉被告(49)は起訴状で示された日には暴行していないと主張し、奥村博被告(50)も関与を否定した。勝田茂被告(53)の公判は分離され、期日は未定となっている。
 検察側は冒頭陳述で、勝田被告は愛知県小牧市の内装業平塚崇さん=当時(26)=の胸や腹を殴る蹴るなどした上、小枝、横井両被告にも暴行を指示し、奥村被告に見張りをさせたと指摘。平塚さんは肋骨(ろっこつ)を15カ所折るなどして死亡したと主張した。
 弁護側も冒頭陳述を行い、小枝被告の弁護人は平塚さんは暴行を受けた翌日も普段通り出勤していたなどと反論した。
 起訴状などによると、4人は共謀し、15年2月6日ごろ、津市またはその周辺で、平塚さんを暴行。同8日ごろ、同居していた勝田被告宅で死亡させたとされる。

時事ドットコムニュース
2024年01月22日18時20分
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