国連の安全保障理事会では22日、ウクライナ情勢をめぐる緊急会合が開かれ、ロシアからはラブロフ外相が出席しました。

この中でラブロフ外相は、ウクライナ東部ドネツク州のロシア側が支配する地域で21日、市民27人が死亡したことについてウクライナ軍による攻撃だとしたうえで欧米から供与された兵器が使われたと主張しました。

そして「戦場での失敗にもかかわらず、欧米の支援者たちは、ウクライナに無意味な軍事的対決を続けるよう仕向けている」と主張し、欧米によるウクライナへの軍事支援を非難しました。

ラブロフ外相はみずからの発言後、およそ10分だけ議場に残り、中国の国連大使の発言が終わると退席しました。

このあと、アメリカのウッド国連次席大使は「ウクライナの自衛のための正当な支援が、ロシアの侵略戦争を長引かせていると主張するのは最上級の皮肉だ。この戦争を長引かせているのは、ウクライナを消滅させ、ウクライナ国民を服従させようとするプーチン大統領の一貫した追求だ」と非難し、ロシア軍の即時撤退を改めて求めました。

このほか欧米各国や日本や韓国などからは、ロシアが北朝鮮から供与された弾道ミサイルをウクライナに対して使ったのは安保理決議に違反すると非難する意見も相次ぎました。

NHK NEWS WEB
2024年1月23日 7時59分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240123/k10014330571000.html