愛媛県今治市の住宅でピアノ教師の冨田小雪さん(64)が首を切られて死亡した事件で、冨田さんの次女(35)が昨年11月、暴行容疑で逮捕された自称会社員、榊原正道容疑者(34)=同県西条市樋之口=との交際をめぐるトラブルについて、県警今治署に相談していたことが分かった。県警が28日、明らかにした。

 県警によると、次女からの相談内容は「(榊原容疑者に)別れたいと言っているが、応じてくれなくて困っている」というものだった。「過去に軽く髪を引っ張られたことがある」とも話したという。榊原容疑者の処罰などは求めていなかったという。

 榊原容疑者の逮捕容疑は、26日午後5時20分ごろ、今治市松本町2丁目の冨田さん宅近くの路上で、冨田さんの次女の体を抱え込み、腕を引っ張るなどの暴行を加えたというもの。榊原容疑者は「(暴行を)したと思います」と、容疑を認めているという。

 今治署によると、冨田さんは26日午後6時10分ごろ、自宅で倒れているのを知人が見つけて病院に運ばれたが、死亡が確認された。司法解剖の結果、死因は刃物で首付近を切られた失血死と判明した。

 県警は、冨田さんに対する殺人容疑も視野に、慎重に調べている。(中川壮、堀江泰史)

朝日新聞 2024/1/28 21:36
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