正式な発表はまだないが、ウクライナ軍トップのワレリー・ザルジニー総司令官の解任は確実なようだ。反攻作戦の失敗や軍事支援の滞りの一方で、実は明るい材料も

ロシア侵攻の前から、ザルジニーと政治指導者との間には意見の相違があった。【ジャック・デッチ、エイミー・マッキノン、ロビー・グラマー(いずれもフォーリン・ポリシー誌記者)】

ザルジニーは来るべき戦いの準備を進めようとしたが、ゼレンスキー大統領を含む政治指導者たちはロシアによる全面的侵攻の脅威を軽視していた。

ザルジニーは2022年、東部の領土を一時的に明け渡すことで時間を稼ぐことに成功した。

だがウクライナ軍は23年、その東部のバフムートで泥沼にはまり、反転攻勢の要である南部に兵力と資源を十分に振り向けられなかった。

ワシントン・ポスト紙によると、ザルジニーは兵力と武器を追加投入しなければ、ロシアに占領された地域をこれ以上取り戻すことはできないと抗議し、ゼレンスキーとの関係をさらに緊張させた。

「敵が人的資源の動員で相当有利な立場を享受していることを認めなければならない。一方、ウクライナ国家機関は(追加動員などの)不人気な手段を使わずに兵力レベルを引き上げることができない」

と、ザルジニーは2月1日のCNNへの寄稿で述べている。

戦術だけでなく、個人的な対立もある。

首都キーウ(キエフ)を訪れた複数の専門家によると、2人の間の緊張関係は容易に感じ取れる。

ザルジニーの名前がメディアで何度も取り上げられ、22年にタイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれてからは特にそうだ。

「本人は目立たないようにしているが、政治的才能もある」

と、研究者のコンスタンティン・スコルキンは昨年12月、カーネギー国際平和財団への寄稿で指摘した。

「ゼレンスキーに不信感を抱く民兵組織やナショナリストとも接触を保っている」

ザルジニーは11月のエコノミスト誌とのインタビューで戦争が膠着状態にあると公に認め、関係はさらに悪化した。

21年にザルジニーを軍トップに抜擢したゼレンスキーの決定は、ウクライナにとって旧ソ連時代との決別と受け止められた。

ザルジニーは冷戦後に軍人となった新世代の1人。ソ連赤軍の所属経験がない独立後初の軍トップでもある。

後任候補の1人とされるオレクサンドル・シルスキー陸軍司令官は、旧ソ連の陸軍士官学校出身でザルジニーより8歳上。

ワシントン・ポストによれば、戦術的重要性の低いバフムートの死守にこだわる作戦に関与し、一部の兵卒や下士官から嫌われている。

■悪いニュースばかりではない

もう1人の候補として軍情報機関トップのキーロ・ブダノフ国防省情報総局長の名前も挙がっている。

指揮官としての経験は浅いが、クリミア大橋の爆破など、大規模な破壊工作で功績を上げている。

昨年の反攻作戦で大規模な領土奪回に失敗し、アメリカの軍事支援が米議会で宙に浮いたままの現状を考えれば、ウクライナにとって今後の見通しは暗い。(以下ソース)

2/5(月) 18:10配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/d8431bac2ff424942964eb021f0042c6d536bd9a
https://pbs.twimg.com/media/GFX7cFQbMAAnXy7.jpg

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