職員の多様な働き方につなげようと、千葉県が毎週、週休3日が可能になるフレックスタイム制を導入することが判明した。勤務時間に関する条例改正案を開会中の県議会2月定例会に提出し、6月にも始める。県によると、全職員を対象とした本格的な導入は全国的にも極めて珍しいという。

 県人事課によると、4週間単位の総労働時間(155時間)は変えずに、勤務日の午前7~10時と午後3~10時に1日分の勤務時間を割り振ることで、1週間で1日を限度に平日も週休日とすることができる。午前10時~午後3時は必ず勤務する時間帯「コアタイム」とする。

 勤務時間の総計は変わらないため、給与や人事査定などへの影響はない。対象は原則、知事部局に所属する全員で、事前に所属長への申請や行政サービスに支障が出ないことが前提。柔軟な働き方を実現し、個々のライフスタイルに合わせた働き方ができたり、ワークライフバランスの改善につなげたりするほか、多様な人材確保を目指すことが狙い。

 同課によると、10都府県が全ての職員を対象にフレックスタイム制を導入しているが、毎週の選択的週休3日を制度化している都道府県はなく、群馬県は2024年度中に試行する方針。東京都は週休3日を取得できるが、4週間で1回と限定的な運用になっている。国は育児や介護などの事情がある人を対象に導入しているが、2025年4月からは全職員に拡大する予定。【長沼辰哉】

毎日新聞 2024/2/16 22:04
https://mainichi.jp/articles/20240216/k00/00m/010/336000c