秋田県の佐竹知事は21日の県議会一般質問で、脅迫的な発言や長時間にわたって要求を繰り返す「カスタマーハラスメント」(カスハラ)にあたる行為に対し、顧問弁護士への相談や警察への通報を 躊躇 なく行っていく方針を示した。今年度、クマの駆除に対する抗議電話が県庁に相次いだことを受けての対応。

 県広報広聴課によると、県庁内部の「県民からの意見・提案等対応ガイドライン」を今年度中に改定する。現在は電話で対応する時間の目安を30分程度としているが、改定後のガイドラインではより短時間で電話を切って良いケースや対応例を示す。

 例えば、 誹謗 中傷を繰り返す相手には、行為がカスハラに該当することや、続ける場合は警察に通報すると伝えることなどを具体的に記載する。

 今年度は人里に出没したクマを駆除したことに対し、「クマがかわいそう」など一方的な主張を1時間繰り返したり、「クマを殺すならお前も死んでしまえ」など職員を中傷したりする電話が県庁に相次いだ。

 知事は「行政機関の対応として、県民から寄せられる意見や苦情は丁寧に聞き取ることが大前提」とした上で、「対策に組織的に取り組むとともに、場合によっては 毅然 とした姿勢で対応する必要がある」と答弁した。

読売新聞オンライン
2024/02/22 18:55
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240221-OYT1T50174/