https://news.yahoo.co.jp/articles/362afa3c665930bea264543b9a17b467aec3537d
 ロシアによるウクライナ侵略を受けて北欧スウェーデンが申請していた北大西洋条約機構(NATO)加盟がようやく承認されることになった。
これにより、昨年4月に加盟したフィンランドも合わせてバルト海のほぼ全域をNATO加盟国が取り囲んで「NATOの海」に変え、
北欧とバルト三国に対するロシアの脅威を大きく減衰させることが期待される。

ロシアはバルト海沿岸の北西部サンクトペテルブルクと飛び地のカリーニングラードに海軍基地を持つ。
だが、スウェーデンの加盟によりバルト海ではNATOが有利に作戦行動を展開できることになる。

特に、NATOに戦力面で最も重要な貢献を果たすとみられているのがスウェーデンの潜水艦隊だ。
スウェーデンは1904年から潜水艦を運用。バルト海は平均水深が60メートル程度と浅く水路も複雑で、潜水艦運用のノウハウは他国の追随を許さない。
スウェーデン海軍は現在、数週間にわたる長期の潜航が可能なAIP(非大気依存推進)システム搭載のゴットランド級攻撃型潜水艦3隻を含む4隻を保有。
2028年までに次世代のA26型潜水艦が2隻導入される予定だ。

また、スウェーデンの加盟はロシアがウクライナに続く次の標的に定めているとされるバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)の安全保障環境を格段に向上させる。
バルト三国は04年にNATOに加盟。
仮にロシアがこれらの国への侵攻に踏み切った場合、NATOが北大西洋条約第5条に基づいて陸路で軍部隊を派遣するには、
全長約100キロにわたるポーランドとリトアニアとの国境地帯である通称「スバウキ回廊」を通過する必要がある。
しかし、スバウキ回廊はロシアとその同盟国のベラルーシに南北から挟まれており、ロシアはバルト三国を孤立させるために
侵攻の初期段階で回廊を遮断する恐れが強とされる。

スウェーデンの加盟でNATOがバルト海の制海権を確保すれば、NATO軍が海上経由でバルト三国に応援部隊を上陸させることができる。
バルト三国が国境からの露地上部隊の進撃を一定期間食い止める間に海路で増援を送り、露軍を撃退するシナリオを描くことができるようになる。

加えて、スウェーデンは自国製のグリペン多用途戦闘機70機以上を擁する強力な空軍力を誇る。
スウェーデンとフィンランド、ノルウェー、デンマークの北欧4カ国の空軍司令官は昨年3月、防空態勢での連携強化を確認しており、
スウェーデンのNATO加盟で空軍の合同作戦の一層の活発化も期待できそうだ。


関連スレ
【軍事支援】ウクライナに干天の慈雨、スウェーデンが砲弾や攻撃艇含む新たな軍事援助 約1020億円 [ごまカンパチ★]
https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1708749292/