埼玉県川口市に在留するトルコの少数民族クルド人の一部と住民の軋轢(あつれき)が表面化している問題で、ギュンゲン駐日トルコ大使は産経新聞のインタビューに応じ、「治安上の問題を大いに懸念している」と述べた。また、トルコ国内のクルド人は「選挙権もあり、人権は保障されている」と説明し、日本で難民認定申請を繰り返すクルド人の「難民性」を暗に否定した。同国大使が一連のクルド人問題について詳細に語るのは初めて。
トルコ総人口8500万人のうちクルド人は1500万人とされ、大使は「国民の大半はクルド人とも縁戚関係にある。切り離せる存在ではない」と指摘。「彼らを含めすべての国民に人権が保障されている。国会には選挙を経たクルド系議員がおり、現在はクルド語教育、報道、文化活動も可能だ」