新宿公園の近くに住んでいたものです

ここ数年じゃなくてこのベンチは20年前からあります
時々新宿に遊びに来る人には座り難くて腹が立つんでしょうが
「排除」が始まる前にどういう状況だったか知らないんでしょう

全てのベンチは悪臭のする、夏には半裸の怖いおじさんが一日中寝ている、
あるいは水飲み場で選択した下着を広げて干している、
一日中酒盛りのテーブルに使用されていて
公園にやって来る住民を排除していました
結局近隣住民はあの広大な公園には近寄らなくなりました
公園の周りに立つホテルやビルの窓からはブルーシートとホームレスの姿しか見えなくなりました
いっときNYのセントラルパークが巨大な危険地帯と化してしまったことや
代々木公園がイラン人で占領されたのと同じ事態が10年近く続きました

排除アートが話題になり始めたのは西新宿の地下通路がホームレスの街になってしまい
そこから強制立ち退きを執行したのが始まりです
考えてみてください
あなたが使う駅、公園、区役所、全てがホームレスの酒盛り場です
そこに行くと悪臭がしてイラついた男たちが睨んできます
この人たちは新宿で生まれたわけでも税金を納めているわけでもなくよそから来た人たちで住民の暮らしを妨害しています
排除されてたのは誰でしょう
ベンチをアーチにしないと解決できなかったのはなぜでしょう
逆に言えば、ベンチをアーチにするだけでいなくなるような人たちなんです
そういう人たちを養うコストを都会の住民に押し付けていたのは誰でしょう