東京都世田谷区にある蘆花恒春園(都立芦花公園)で、下半身丸出しで水道の蛇口に尻をこすりつけ、その様子を自撮りして……そんな“奇行”に走ったのは、杉並区に住む自営業の男(56)だ。警視庁成城署は4月4日、一連の行動で園内の蛇口を使用不可にしたとして、器物損壊の疑いなどで男を逮捕した。

犬たちはその蛇口でゴクゴクと水を飲んでいた

事件が発覚したのは4月1日午前3時ごろ。

「公園近くで下半身を出して自転車に乗っている男を警察官が職務質問したところ、男の携帯電話から公園内に全裸でいる様子が映った写真が見つかったため、公然わいせつの容疑で逮捕しました。

その後、下半身を蛇口にこすりつけている動画や写真も発見されたため、器物損壊容疑で再逮捕しています。公園側は蛇口の使用を禁止し、被害届を提出。現在は新品のノズルに交換されています」(社会部記者)

被害を受けた都立芦花公園は、明治時代から大正時代にかけて活躍した文豪、徳富蘆花の旧宅が東京都に寄贈されたことで1938年に開園した、由緒正しき緑地公園だ。

広大な敷地をもつ園内には児童公園やドッグランなどもあり、週末になると多くの家族連れで賑わう人気のスポットとなっている。記者が訪れた4月7日にもたくさんの花見客が集まり、子どもたちがはしゃいでいた。

お花見シーズンに起きた怪事件に公園利用者たちの反応は?

「ああ、あの事件ね……。3日前にもお巡りさんが蛇口を調べているのを見ましたよ。毎日の散歩コースだし、気持ち悪いですね。この公園には子どもたちがたくさんいるから勘弁してくれって感じです」(60代・女性)

「自然豊かでアスレチック広場もあって、区外から来るファミリーも多いんです。きっと事件のことを知らない家族もいるでしょうね……。うちの子どもには事件のあった蛇口のエリアでは遊ばせないようにしています」(40代・男性)

「大切な子どもたちの遊び場なのに許せないですね。新しい蛇口に交換されても気持ち悪いし、恥ずかしくて子どもに話せません。この公園は昼は家族連れなどで賑わいますが、夜は街灯が少なくて雰囲気がガラッと変わるから怖いんですよ。子どもたちがここで遊ぶときは明るいうちに帰ってくるように言ってます」(30代・女性)

男性のお尻によって“汚された”蛇口は、ドッグランが近いこともあり、ペットたちが水分補給に使うことも多かったという。事件を知った愛犬家たちは怒りをあらわにする。

「ワンちゃんの水分補給や水浴びのための水道を……本当に許せないです! うちの子(ペット)もここのドッグランで遊んだ後はいつもこの水道でゴクゴク水を飲んでましたから、事件を知ったときは思わず声をあげてしまいましたね。いくら新品に代わっても、もう絶対に使えないです」(20代・男性)

「ここのドッグランは人気で、区外からもワンちゃん連れの人たちが来たり、Xでつながった飼い主さん同士でオフ会が開かれたりすることもありました。そういった人たちもみんな使う蛇口をそんなことに……。
いつからやっていたか知りませんが、その蛇口からうちの子(ペット)が飲んでたなんて想像すらしたくありません」(30代・女性)

個室トイレからおじさん2人が…

事件の報道があった4月6日、Xでは「公園の蛇口」というワードがトレンド入り。Xユーザーからは「こいつの目的はなんなんだよ」「露出狂にしてはハードすぎる」など困惑するコメントが多数よせられた。しかし、一部の好事家にとってはしっかりと意味のある行為なのだとか。実話誌ライターの男性はこう解説する。

「“その界隈”の人たちにとって、ノズルからお尻に水を入れる行為は『シャワ浣』といって、行為を“いたす”前にする準備としても知られています。そもそも、芦花公園一帯は、ある属性の人たちにとって、知る人ぞ知るスポットでもあるんです」

どういうことか。実話誌ライターの男性は続ける。

「いわゆる同性が好きな男性が集まってきては出会いを求めたり、“行為”をしたりすることで知られていました。そういう趣味の方向けのネット掲示板にも、この公園の情報が飛び交っていましたから、ある意味、有名な公園なんです」(同)

前述の社会部記者によると、今回逮捕された男は双眼鏡で周囲に人がいないことを確認したうえで犯行に及んでいたので、出会い目的ではなかったとみられるが、特異な性癖があったことは否めないだろう。

この男は警察の調べに対し「自身の性的欲求を満たすためだった」と容疑を認めているという。

https://shueisha.online/articles/-/250220