
アメリカのトランプ大統領と隣国カナダのカーニー首相が6日、対面での首脳会談を初めて行いました。
トランプ大統領の「カナダはアメリカの51番目の州になるべきだ」という従来の主張をめぐってカーニー首相が重ねて反論するなど、関税措置をめぐる協議を前に対立がさっそく際立っています。
トランプ大統領とカーニー首相は6日、ホワイトハウスで会談しました。
トランプ大統領は、先月行われたカナダの総選挙で政権を維持したカーニー首相に「カナダはとても才能のある人を選んだ。ホワイトハウスに迎えることができて光栄だ」と語りかけ、カーニー首相も「目の前の課題に取り組むだけでなく、互いに協力できる分野を見つけて前に進んでいきたい」と応じ、序盤は和やかな雰囲気で進みました。
しかし、その後、トランプ大統領は「カナダはアメリカの51番目の州になるべきだ」という従来の主張をめぐる報道陣の質問に答える形で「カナダ国民にとっては税金が安くなり、軍事費も無料となるなど大きな利益がある」とカナダ側のメリットを改めて強調しました。
これに対し、カーニー首相が「カナダは売り物ではなく、これからも売りに出されることはない」と正面から重ねて反論すると、トランプ大統領が「絶対にないということはない」などと発言し、緊張した雰囲気に変わりました。
関税措置をめぐる両国の具体的な協議を前に、カーニー首相はトランプ大統領がまずカナダの主権を尊重することを求めていますが、対面での初めての会談の場からさっそく対立が際立っています。
NHK NEWS WEB 2025年5月7日 6時16分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250507/k10014798331000.html