患者のカルテ、製薬会社が無断で閲覧 厚労省が調査
日本経済新聞:2017/4/11 11:08
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG11H2S_R10C17A4CR0000/

 大手製薬会社のバイエル薬品(大阪市)が、患者に無断でカルテを閲覧していたことが11日、わかった。
同社はホームページで事実関係を認めて謝罪。
厚生労働省が実態調査に乗り出した。

 同社の社員が昨年、厚労省に内部告発していた。
塩崎恭久厚労相は同日の閣議後の記者会見で
「きわめて遺憾。必要に応じてしかるべき対応をとる」と述べた。

 同社によると、2012年と13年に行った血栓治療薬の調査で、患者の同意を得ずにカルテの一部を書き写していた。
医師の同意は得たとしている。
調査結果は国内の医学誌に掲載されたが、患者のカルテを不適切に閲覧していたことが判明し、16年1月に取り下げられた。

 厚労省は今後、何人の社員がかかわったかや、社内でどのような指示があったかなどを調べる。

 同社は「このような事態を二度と繰り返さぬよう、外部の専門家を交えて問題の原因を徹底的に検証した上で、社員への教育を一層強化していく」としている。


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