びわ湖で外来プランクトン急増

*ソース元にニュース画像あり*

http://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/2065736381.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

6年前、国内では初めて、滋賀県のびわ湖で確認された外来の植物プランクトンが、
去年、急激に増加していたことが滋賀県の調査でわかりました。
今後、研究施設では、生態系に影響を与える可能性があるとして、詳しく調査することにしています。

びわ湖で、急激な増加が確認されたのは、オーストラリアやニュージーランドでみられる
「ミクラステリアス・ハーディ」と呼ばれる外来の植物プランクトンです。
大津市にある滋賀県琵琶湖環境科学研究センターによりますと、この植物プランクトンは、
6年前の平成23年11月、国内では初めてびわ湖で確認され、びわ湖にみられる
ほかの植物プランクトンの10倍を超える大きさだということです。

その後の毎年の調査では、ごくわずかしか確認されていませんでしたが、
去年11月には7か所すべての地点で見つかりました。
このうち最も多い地点では、
▼1ミリリットルあたり110が見つかり、
▼確認された植物プランクトンの80%を占め、急激に増加していることがわかったということです。

研究センターによりますと、この植物プランクトンがびわ湖に入ってきた経路はわかっていないということです。
この植物プランクトンは、びわ湖のほかのプランクトンと比べて大型なことから、
魚のえさとなるミジンコなど、動物プランクトンが捕食することが出来ないということです。

滋賀県琵琶湖環境科学研究センターの一瀬論専門員は、
「1つのプランクトンが大幅に増加すると、食物連鎖が崩れる可能性がある。
冬の時期に植物プランクトンが増えるのも異常で、原因を詳しく調べたい」
と話しています。

研究センターでは、この植物プランクトンが増加した原因や去年12月からの
アユの記録的な不漁との関係など、生態系に影響がないかどうか詳しく調査することにしています。

【増えた原因と影響は】
大型の外来の植物プランクトン「ミクラステリアス・ハーディ」は、大きさが
150マイクロメートルを超え、平成23年11月、びわ湖の南部で、国内で初めて確認されたあと、
翌年1月に同じ地点で見つかりましたが、その後はほとんど確認されていませんでした。

去年4月、4年ぶりに見つかり、11月以降は、すべての調査地点で確認されました。
去年9月まで、1つの調査地点で個体数が10を超えることはありませんでしたが、
11月にはもっとも多い地点で110まで急激に増えました。

その後、減少傾向になり、今月の調査では最も多い地点でも19にとどまっています。

滋賀県では、昭和54年からびわ湖の植物プランクトンの数を、毎年、定期的に調査していて、
これまでに約500種類が確認されていますが、滋賀県琵琶湖環境科学研究センターによりますと、
この外来の植物プランクトンがびわ湖に入ってきた経路はわかっていないということです。

去年12月から、滋賀県内でのアユの記録的な不漁との関係は明らかになっていませんが、
魚の餌となるミジンコなど、動物プランクトンは40マイクロメートル以下のものしか捕食出来ないということです。
研究センターでは、この大型の外来の植物プランクトンがアユの成長に影響を与えている可能性もあるとして、
影響を詳しく調べることにしています。

04/21 17:21
(原文ママ)