入院中男児、ベビーカー転倒で重症 両親と和解
2017/4/26 15:00神戸新聞NEXT
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201704/0010131471.shtml

 兵庫県立こども病院で2005年、女性看護師が入院中の男児(当時生後7カ月)の乗ったベビーカーを転倒させて重症を負わせたとして、芦屋市の両親らが県に約3960万円の損害賠償を求めた訴訟は26日、神戸地裁で和解が成立した。県が解決金920万円を支払う。
 県によると、05年9月、当時神戸市須磨区にあった同病院で、看護師がベビーカーに男児を乗せて移動中、声をかけられて手を離し、ベビーカーが転倒。男児は頭を打ち、脳の膜に出血がたまる硬膜下血腫と診断された。
 男児は嘔吐などの症状があり、06年6月までに4度手術。現在も血流を確保するための管が頭に入っており、鉄棒運動などの激しい運動はできず、年1度、経過観察をしているという。
 男児と両親が14年に県を提訴。16年12月に神戸地裁が和解を勧告した。
 古川直行・県病院事業副管理者は「早期円満解決のため和解することにした。このような事案が発生したことは大変申し訳ない。再発防止に努める」とコメントした。(斉藤正志)