大手人材派遣会社「スタッフサービス」は9日、約1万5千人分の登録者の氏名や住所などの個人情報が従業員によって外部に持ち出されていたと発表した。
同社は「関係者に多大な迷惑と心配をかけ、深くおわびする」とコメントしている。

同社によると、4月19日に登録者から問い合わせがあり、社内のサーバーやメールの送信履歴などを解析すると、
3月31日付で退職した元従業員が2015年2月以降、会社のパソコンから私物のパソコンに個人情報をメールで送ったり、データを印刷していたりしていたことが発覚した。

元従業員は情報を持ち出したことを認め「自分で立ち上げた人材派遣会社の営業に使うためだった」と説明した。

流出した個人情報は名前や住所、電話番号、メールアドレスなど。金融機関の口座番号などは含まれていなかったが、一部の登録者は時給のデータも流出した。
同社は元従業員の同意を得てパソコンを預かり、データを消去したとしている。また、警視庁に被害の相談をしている。

同社のグループ全体の登録者数は16年3月現在で約113万人。〔共同〕

配信 2017/5/9 20:19

日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG09H64_Z00C17A5000000/