富士通は23日、ITサービス会社ソレキアへのTOB(株式公開買い付け)への応募が予定の下限に満たず、不成立に終わったと発表した。敵対的TOBを仕掛けられたソレキアに頼まれて友好的な買収者(ホワイトナイト)として名乗りをあげたが、価格競争に敗れて手を引くことになった。

 ソレキアに敵対的買収を仕掛けたのは、機械メーカーのフリージア・マクロスの佐々木ベジ会長。2月に1株2800円でのTOBを発表した。ソレキアの経営陣はこれに反対して取引先の富士通を頼り、富士通が3月に1株3500円でのTOBを発表した。その後、4月に富士通が1株5千円を示し、佐々木氏は1株5450円まで引きあげていた。

 富士通のTOBが失敗に終わったことについて、ソレキアは「非常に不本意な結果。今後については佐々木氏と協議していく」(総務部)としている。

2017年5月23日21時32分 朝日新聞
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