強制起訴の東電旧経営陣3人 初公判は来月30日
5月24日 16時10分

東京電力の旧経営陣3人が福島第一原子力発電所の事故を防げなかったとして
検察審査会の議決によって強制的に起訴された裁判は、来月30日に初公判が開かれることが決まりました。
3人は無罪を主張し、巨大な津波を予測できたかどうかなどが争われる見通しで、裁判の行方が注目されます。

東京電力の勝俣恒久元会長(77)、武黒一郎元副社長(71)、武藤栄元副社長(66)の3人は、
原発事故をめぐって検察審査会に「起訴すべき」と議決され、
去年2月、検察官役の指定弁護士に強制的に起訴されました。

3人は、津波を予測できたのに適切な措置を取らず、原発事故で長時間の避難を余儀なくされた
病院の入院患者など44人を死亡させたなどとして、業務上過失致死傷の罪に問われています。
この裁判では事前に争点などを整理する非公開の手続きが東京地方裁判所で行われていて、
初公判は来月30日の午前10時から開かれることが決まりました。

3人はいずれも無罪を主張する方針で、巨大な津波を予測できたかどうかや、
事前に対策を取っていれば事故を防ぐことができたかどうかなどが争われる見通しです。
検察官役の指定弁護士が法廷でどのような証拠を示すのかや、
被告側の詳しい主張は、明らかにされていません。裁判の行方が注目されます。

NHK NEWSWEB
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170524/k10010993491000.html