ばかうけとコラボしたポスター
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19日に公開されたSF映画「メッセージ」。突如地球に出現した巨大な宇宙船が、新潟県民になじみの栗山米菓(新潟市北区)の煎餅「ばかうけ」にそっくりだと話題となっている。
反響を受けて監督も日本向け特別映像で“公認”し、配給会社はコラボポスターを作製した。

作品は今年の米アカデミー賞で音響編集賞を獲得し、作品賞など8部門でノミネートされた。
SF映画の名作「ブレードランナー」の続編でメガホンをとるドゥニ・ビルヌーブ氏が監督を務めた。

映画ではある日突然、地球外生命体を乗せた細長い形の宇宙船が世界各地に現れる。
言語学者の主人公(エイミー・アダムス)が生命体と対話を試みながら、地球にやってきた目的を解き明かしていく。謎を知った主人公のとる選択が美しくも切ないSF感動作だ。

この不思議な宇宙船が「ばかうけにしか見えない」と映画の公開前からインターネット上で話題を呼んだ。
ビルヌーブ監督も日本向けの特別映像で「ご推察の通り宇宙船のデザインはばかうけに影響を受けた。本当だよ」と驚きの告白をした。

実際には宇宙船は太陽系を公転する実在の小惑星を参考にして、「地球上にはないイメージで、人間には計り知れないように見せたい」とのこだわりでデザインされた。

配給会社「ソニー・ピクチャーズエンタテインメント」によると、ビルヌーブ監督が来日した際のインタビューでばかうけが話題になっていると聞き、サービス精神でコメントを寄せたという。
同社では勢いに乗じてばかうけを合成したポスターを製作した。

栗山米菓でも「メッセージ」が“ばかうけ”するように本社敷地内の神社に祈願。ばかうけは小惑星ではなく、お米の形をイメージしてつくられたという。
同社の広報担当者は「大変光栄でありがたく思っている。今後も協力して映画を盛り上げていきたい」としている。

ネット上の反響が思わぬコラボを生んだが、ビルヌーブ監督は同じ映像で「(本作を楽しむためには)ルイーズ(主人公)のように作品を直感的に捉えどんなささいなことも見逃さないことだ」とも真剣に話している。

配信 2017年05月26日 07時57分
YOMIURI ONLINE
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