天守閣木造化で文化庁に協力要請|NHK 東海のニュース
http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20170606/4011571.html
06月06日 19時43分

名古屋市の河村市長は、6日、文化庁を訪れ、名古屋城の天守閣を木造で復元する市の計画を説明し、実現に向けて協力を求めました。
名古屋城天守閣の木造化をめぐっては、ことし3月、基本設計の費用などを盛り込んだ関連予算が市議会で成立したのを受けて、名古屋市は、5月、大手建設会社との間で設計から工事までの包括的な契約を結びました。
市は今後、基本設計を進めるとともに、ことし11月から石垣の耐震強度などを調査した上で、再来年の秋に今の天守閣の取り壊しを始めたいとしています。
これについて、名古屋市の河村市長は、6日、東京・霞ヶ関の文化庁を訪れて、中岡司次長と会談しました。
この中で、河村市長は市の計画の内容を説明した上で、「名古屋の宝を作る重大な計画であり、協力をお願いしたい」と述べ、実現に向けて協力を求めました。
これに対し、文化庁側は「名古屋城には空襲で焼け残ったすばらしい石垣があり、天守閣の建物とどのように調和を図るか知恵を出す必要がある」として、木造化によって石垣に影響が及ばないよう求めたということです。
名古屋城は、城郭一帯が国の特別史跡に指定されていることから、調査や建て替えの作業に文化庁の許可が必要で、今後の協議が注目されます。
国の特別史跡を所管する文化庁の記念物課はNHKの取材に対し、「文化庁としては、今後、名古屋市から正式に説明を受けた上で、審議していくことになる。以前から、地元で検討されていることは知っているが、これから相談しながら検討を進めたい」と話しています。