http://www.nikkei.com/article/DGXLASDX07H08_X00C17A6FFE000/

2017/6/7 20:12

 ■LG化学(韓国化学大手) 7日、米マイクロソフト会長のビル・ゲイツ氏とその妻が創設したビル・メリンダ・ゲイツ財団からポリオ(小児まひ)ワクチン開発で1260万ドル(約13億円)の支援を受けると発表した。

 安全性が高いとされる不活化ワクチンを開発し、2020年ごろの販売開始を目指す。

 LG化学はゲイツ財団の助成金を不活化ポリオワクチンの開発と、韓国中部の忠清北道にあるワクチン工場の設備増強に充てる。ワクチン開発は有効性と安全性を調べる第2相の臨床試験(治験)にこれから入る段階。ゲイツ財団は発展途上国におけるポリオ撲滅を目指して製薬会社を積極的に支援している。

 日本の製薬会社では、武田薬品工業が昨年、同財団から3800万ドルの助成金を受け取りポリオワクチンを開発すると発表した。早ければ2020年に発展途上国の販売承認を得た上で、各国・地域が入手可能な価格で年間5千万回分のワクチンを供給する計画を明らかにしている。

(ソウル=山田健一)