発生が懸念されている南海トラフ巨大地震について、文部科学省は来年度から、高知県沖から宮崎県沖にかけての海底観測網の整備計画作成に乗り出す方針を固めた。

 設置場所や規模などについて具体的な調査を行う。観測網が整備されれば、南海トラフで観測の「空白域」がほぼなくなり、より正確な緊急地震速報や津波の予測につながると期待されている。

 静岡県の駿河湾から九州沖にかけて延びる南海トラフでは、最大でマグニチュード9級の地震が発生する恐れがあり、その場合は最大で32万3000人の死者・行方不明者が出ると想定されている。

 そうした地震や津波をいち早く検知するため、南海トラフ東側では、静岡県沖に気象庁の観測システムが、紀伊半島周辺の海底には防災科学技術研究所が運用する観測網「DONETドゥーネット」がそれぞれ設置されている。一方、高知県沖から宮崎県沖にかけての南海トラフ西側には海底観測網がなく、整備が急務だった。

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2017年06月26日 07時03分
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