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2017/07/02(日) 18:11:46.34ID:CAP_USER9[メーラト(インド) 28日 ロイター] - インド政府は7月1日に新税「物品サービス税(GST)」を導入し、中央政府と州政府ごとに異なる税制の統一を図る。今回の改革で企業の税務処理は簡素化されるというのが政府の言い分だが、中小企業の間では、仕組みが複雑で準備がまだ整っていないと嘆き節が聞かれる。
GST導入により国内29州の間で税制上の障壁が取り除かれ、大手企業が効率化の恩恵を受けるのは間違いない。HSBCの試算によると、新税導入はインドの成長を0.4%ポイント押し上げるという。
しかし国内6500社の中小企業が加盟するインディアン・インダストリーズ・アソシエーション(IIA)のメーラト支部では、GST導入後の対応で話題は持ちきりだ。会長のアショク・マルホトラ氏は「最初の数カ月は大混乱に陥るかもしれない」と話す。
問題は今回導入されるGSTが極めて複雑な仕組みであること。税率は5%、12%、18%、28%の4段階で、例外措置の対象品目は無数に上る。他の国で施行されている単純、平易で適用範囲の広い売上税とは似ても似つかない。
当局がまとめた運用計画書は213ページに上り、導入間際だというのに何度も修正が行われている。
IIAメーラト支部の幹部は「ゴム製品の税率は12%で、スポーツ用品は18%。私が製造しているのはゴム製のスポーツ用品で、適用される税率が分からない」と述べた。
政府は新税導入を段階的に進める予定で、企業に対して7月と8月については簡素な手続きでの納税申告を認める。しかし9月以降、企業は業務を行っている州ごとに、インターネットを通じて月3回と年末1回、計37回の納税申告を行う必要がある。
とりわけ懸念されているのは、GSTに新たに盛り込まれた「仕入税額控除(ITC)」が機能するかどうかだ。
仕入税額控除では、企業は事業に必要な物品購入など仕入れのために支払った税を差し引いた額を納税すればよい。このため企業は、GSTを順守しているサプライヤーから商品を仕入れようとするだろう。地下経済から表に出たがらない中小企業にとっては迷惑な話だ。
政府の推計では、中小企業は国内製造業の45%を占め、従業員数は1億1700万人以上に上る。
モディ政権は昨年11月、闇経済を叩くために高額紙幣の流通を廃止し、大混乱を引き起こしており、GST導入もこうした政策の二の舞になりかねない。
大手セメント会社のトップは「事業が混迷し、取り扱い量が少なくとも30%落ち込む恐れがある」と不安を隠せない。
(Douglas Busvine記者、Manoj Kumar記者)
2017年 6月 30日 5:35 PM JST