【ロサンゼルス=中村将】AP通信などによると、南米ブラジルの連邦裁判所は12日、収賄の罪などに問われているルラ元大統領に、禁錮9年6月の判決を言い渡した。ルラ氏の弁護士は直ちに上訴する方針。裁判所の判事は上訴期間中は収監されないと説明した。

 判決によれば、ルラ氏はブラジルの建設会社が国営石油会社ペトロブラスと契約できるよう便宜を図った見返りに、海沿いの高級マンションの1室と、その改装費を賄賂として受け取ったとしている。ルラ氏は公判で「(賄賂を)依頼したことも、受け取ったこともない」と起訴内容を否認していた。

 ルラ氏は2003年から10年まで大統領を務め、昨年のリオデジャネイロ五輪や14年のサッカー・ワールドカップを招致した。世論調査では退任時に83%の支持率があった。

 同氏は来年予定される大統領選に出馬する意向を表明しているが、有罪が確定すればその道は絶たれる。

http://www.sankei.com/smp/world/news/170713/wor1707130011-s1.html