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九州北部では記録的な豪雨になりましたが、このほかの西日本や東日本では雨が少ない状態が続き、関東、東海、中国地方、それに四国の合わせて7つの水系にあるダムで取水制限が行われています。特に荒川水系では貯水率が平年の6割程度だということで、国土交通省は、「渇水対策本部」を設置し、節水への協力を呼びかけています。
国土交通省によりますと、今月14日現在で取水制限が行われているのは、関東で2つ、東海で2つ、中国地方で1つ、四国で2つの合わせて7つの水系にある16のダムです。
このうち関東では、荒川水系の4つのダムと利根川水系の5つのダムで取水制限が行われています。

特に荒川水系では4つのダムの貯水率が平年の6割程度にとどまっていて、平成9年以来となる10%の取水制限が行われています。

このほか東海では、三重県の宮川水系と櫛田川水系、中国地方では、島根県を流れる斐伊川水系で取水制限が行われています。

また四国では、徳島県と高知県、それに愛媛県を流れる吉野川水系と愛媛県の重信川水系で取水制限が行われています。

国土交通省によりますと、荒川水系以外は、今月に入ってダムの貯水率は増えているということですが、荒川水系は今月もほぼ横ばいだということで今後も雨の少ない状態が続くと、取水制限をさらに強化する可能性があるということです。

取水制限を今の10%から20%程度に引き上げても、日常生活にすぐに大きな影響は出ないとしていますが国土交通省は「渇水対策本部」を設置し、流域の東京都や埼玉県などに節水への協力を呼びかけています。
先月以降 降水量少ない状態続く
気象庁によりますと、先月は、梅雨前線が日本の南に停滞することが多く、東日本と西日本は移動性高気圧に覆われやすい状態になったため、平年に比べ曇りや雨の日が少なくなりました。

このため先月1か月の降水量は、東日本の日本海側で平年の55%、西日本の日本海側で平年の59%、東日本の太平洋側で平年の63%とそれぞれ少なくなりました。

地点別に見ますと、兵庫県豊岡市で平年の27%、千葉市で平年の34%、新潟市で平年の38%、前橋市で平年の40%、松江市で平年の46%などとなりました。

また、今月に入っても記録的な豪雨となった九州北部など前線が停滞した地域以外は雨が少なくなっていて、13日までの降水量は、津市で平年の21%、東京の都心で平年の23%、大阪市で平年の47%などと東日本と西日本のいずれも太平洋側を中心に雨が少ない状態が続いています。

7月16日 4時41分