0001みつを ★
2017/07/20(木) 04:21:03.43ID:CAP_USER9アメリカのロス商務長官は、中国との間で始まった閣僚レベルの「経済対話」の冒頭で、「より公正な方向に両国の貿易関係を見直す必要がある」と述べ、貿易赤字の削減に向けて具体的な対応を求める姿勢を強調したのに対し、中国側は両国の協力が最善の道だと答えけん制しました。
アメリカのトランプ政権と中国政府の「経済対話」は19日、アメリカからムニューシン財務長官とロス商務長官が中国からは汪洋副首相が出席して、首都ワシントンで開かれています。
ロス商務長官は協議の冒頭、「より公正な方向に、両国の貿易関係を見直す必要がある。これには厳しい取り組みが求められるだろう」と述べ、アメリカの貿易赤字のおよそ半分を占める中国との間の貿易不均衡の是正に向け、具体的な対応を求める姿勢を強調しました。
これに対し汪洋副首相は、米中が対立すればお互いに損害になるとして両国の協力が最善の道だと答え、アメリカの姿勢をけん制しました。
協議では、中国がBSE問題以降、止めていたアメリカ産牛肉の輸入を再開することや、金融分野の規制緩和を進めることなどを盛り込んだ米中の100日計画の進捗状況を検証したうえで、新たに1年計画についても議論しているものと見られます。
トランプ政権は中国で過剰生産されアメリカへ輸出される割安の鉄鋼製品などについて、安全保障への脅威になりかねないとして、大統領権限で関税を引き上げる異例の輸入制限措置を検討していて、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への対応で中国の協力姿勢を見極めながら、どこまで厳しい姿勢を示すか注目されます。
トランプ政権と中国
トランプ大統領はアメリカが抱える貿易赤字の半分近くを占める中国に対して、選挙期間中から貿易不均衡の是正を強く求めてきました。大統領の就任後も「中国が、WTO=世界貿易機関に加盟して以来、アメリカでは7万か所の工場が閉鎖になった」などと述べ、アメリカの雇用が奪われたとして厳しく批判。さらに中国が通貨・人民元を意図的に安く誘導しているとして「為替操作国」に認定する構えを示し、けん制を続けてきました。
こうした中国に圧力をかける姿勢はことし4月に行われた米中首脳会談をきっかけに変化を見せます。貿易不均衡の是正を目指すため策定された100日計画には、BSE問題以降止まっているアメリカ産牛肉の輸入再開や金融分野の規制緩和など、中国側が比較的受け入れやすい項目が盛り込まれました。このときトランプ大統領は習近平国家主席に対し、アメリカが貿易問題で何らかの譲歩をする見返りに、中国が核とミサイル開発を加速させる北朝鮮への圧力を強めるよう求めました。
トランプ大統領はその後中国の北朝鮮への対応について「私は中国の習主席が好きで、とても尊敬している。多くの人が今のような中国の取り組み方は見たことがないと言っている」と持ち上げて、中国の対応を見極める姿勢を示していました。
ただここにきて、トランプ大統領は北朝鮮に対する中国の対応が不十分だと不満をあらわにしています。貿易問題でもトランプ政権は安全保障への脅威を理由に、中国産の安い鉄鋼製品などに課す関税を大統領権限で引き上げる異例の輸入制限措置を検討しており、これに中国側が反発を強めるなど緊張が高まり始めています。
7月20日 4時04分