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明治時代に札幌市で盗掘されたあとドイツに持ち出されていたアイヌ民族の遺骨が138年ぶりに返還されたことを受けて、遺骨が納められた北海道大学の納骨堂でアイヌ民族伝統の儀式による供養が行われました。

アイヌ民族の遺骨は人類学の研究目的などとして墓から掘り出されて一部は海外にも持ち出されましたが、このうち明治12年に現在の札幌市中心部で盗掘されドイツにわたっていた遺骨1体が、先月末、138年ぶりに日本側に返還されました。

遺骨は札幌市の北海道大学にある納骨堂に納められ、4日、関係者などおよそ200人が集まり、アイヌ民族伝統の儀式にのっとって供養を行いました。アイヌの人たちが木を削って作った「イナウ」と呼ばれるささげ物や果物などの食べ物を納骨堂の脇に供え、祈りの言葉をささげていました。

北海道アイヌ協会の阿部一司副理事長は「138年ぶりに遺骨が返還され、私たちも気持ちが高揚しています。今後も国内外の遺骨を持ち出された場所に返還するために取り組みたい」と話していました。

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8月4日 18時58分